今年は亥年ですね。年男の息子は、まさにイノシシ。がむしゃら突進タイプです。

亥年生まれでなてくも、「イノシシのように勢いよく〜」と意気込む人もおられるでしょう。



ただ、「いどし」の「い」は「亥」。動物の「猪」とは書きませんね。

「酉」や「戌」が、「鳥」や「犬」ではないように。



十二支について、後漢の班固(32〜92年)は「植物の成長」と記しています。

つまり、「子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥」は、

「発芽→成熟→落葉→種子…」との植物の成長プロセスを12段階で表したものであると。



この説によれば、「亥」は「種子の状態」です

(ちなみに、昨年の「戌」は「枯れ始める状態」、来年の「子」は「種子から芽が出る状態」)。



なほるど、「亥」に「木偏」をつければ「核」です。

桃の種を「梅核」と言ったりします。<「亥」=「核」=「種」>なのですね。



さらに、「亥」という文字について後漢の許慎(58〜128年)は、

「男女(陰陽)の氣が交わって子を生じる(陽氣が萌す)状態」と記しています。



つまり、「亥」を、次の年に向けた準備段階であり、

新たな生命を宿していることを表すというのです。



そんなウンチクは置いといて、やはり「猪突猛進」と、

目標に向かって全速力で取り組むのもいいですよね。



ただ、「泰然自若」と、次の子年の芽生えに向けて、

じっくり自分の「種」(核)を育むのも、亥年らしいのでしょう。



さて、書法道場における亥年は、「居伸心姿」(イノシシ)とでもしましょうか。

「心」と「姿」に「伸」びやかさを、「居」心地のよさを。



書を通じて感じながら、

みんなで「亥年」を、イイ年としていこうじゃありませんか。



                                                              書法道場師範 武田双鳳